ビジネスシーンでは、人前で説明したり、意見を伝えたり、提案することもありますね。講師として、社内や社外で登壇する場面もあることでしょう。
聴く立場で、説明者や話し手を客観的に見たときに、
理解しやすい話し方の人と、そうでない人が存在しますよね。
相手に理解しやすく伝えるための代表的な技術の一つとして、挙げられるのが、
「メタファー」です。
経営者、社長、管理職、講師、教師など人前で話す機会がある人は、ぜひ、
この技術を取り入れてくださいね。
メタファとは、例え話のことです。
では、具体的に見ていきましょう!
メタファーとは
目次
メタファー(希: μεταφορά[1]、羅: metaphorá、独: Metapher、英: metaphor)は、隠喩()、暗喩()ともいい、伝統的には修辞技法のひとつとされ、比喩の一種でありながら、比喩であることを明示する形式ではないものを指す。
メタファーは、言語においては、物事のある側面を より具体的なイメージを喚起する言葉で置き換え簡潔に表現する機能をもつ。わざわざ比喩であることを示す語や形式を用いている直喩よりも洗練されたものと見なされている。
メタファーにもいくつかタイプがあるが、比較的分かりやすい例としては「人生はドラマだ」のような形式をとるものがある。
メタファーは日常的に頻繁に用いられているもの、話している本人も気づかずに用いているものから、詩作などにおいて創造される新奇なものまで、様々なレベルにわたって存在している。
また、メタファーが用いられるのは、いわゆる”言語”(言葉)に限らない。絵画、映画などの視覚の領域でも起きる。
メタファーは人間の類推能力の応用とされることもあり、さらに認知言語学の一部の立場では、人間の根本的な認知方式のひとつと見なされている(概念メタファー)。メタファーは、単に言語の問題にとどまるというよりも、もっと根源的で、空間の中に身体を持って生きている人間が世界を把握しようとする時に避けることのできないカテゴリー把握の作用・原理なのだと考えられるようになってきているのである。
引用(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
メタファーとは、たとえ話のことです。比喩とイメージするとわかりやすいかもしれません。
ざっくり説明すると、
伝えたい言葉や説明があります。それを説明するために、別のよくある場面に置き換えて説明し直すという形です。
例えば、
「あなたは、明るい人」というときに、
「あなたは、周りを照らす太陽のような人ですね」と言い換えするのです。
その他にも、研修や講演なので、大多数を相手にする場合の話し方にも
取り入れるととても効果的です。
「人は軸がしっかりしている人が魅力的ですよね」ということを説明するときに、
「軸がしっかりしているということは、たとえば~」と、
言い換えをして別のケースに置き換えて話をすると、
相手はより、伝えたい内容を理解しやすくなるのです。
これが別の言葉や場面を置き換え、喩えることで、聴き手の想像力が広がり、心の中で繰り広げられる五感を刺激することができます。
講演やセミナーで、人前で話すコツ!人気講師が実践している7つのコツ
メタファーの種類と効果
メタファーには、いつくかの手法があります。
1.直喩
2.隠喩
3.擬人化
4.引用
5.寓話・逸話・物語
直喩とは
直喩で代表的な使い方は、「~のように」です。
例えば、「春の日差しように」「澄んだ空のように」「まるで花畑で昼寝をしているよう」など、直接伝えたい言葉が、「あなたは明るい人」「爽やかな人」と言いたいときに、
「あなたの一緒にいると、春の日差しに包まれているような気持になります」と伝えると、より伝わる感じがイメージしやすくなりますよね。
こんな風に、置き換えて表現出来たら、会話も素敵になりますね。
隠喩
直喩と隠喩の違いは、「~のように」を使わずに表現します。言い切る感じとイメージするとわかりやすいかもしれません。
「あなたは、当社の大黒柱だ」
「人生山あり谷ありです」
「トンネルを抜ければ、明るい場所に出ます」
擬人化とは
擬人化は、人以外のものを、人と見立てて例え話を創る方法です。
- 「雷が、怒っているわー」
- 「外車って、ガソリン食うね~」
引用とは
引用は、どこかのデータや説明などを取り入れることです。歴史上の人物や偉人、有名人などの名言集などもありますよね。その中から言葉を引用し、使う方法です。
相手に伝えるときに、あな他の意見ではなく「この有名人が言っていること」としてメッセージを伝えるので、受け手が抵抗感少なく、あなたの話が伝わります。
言いにくいことをこの手法を使って伝えると効果的です。
「家族や友人と過ごすこと大切ですよ」と伝えると、「それはあなたの意見でしょ!わたしはそう思わないなぁ」なんて心で抵抗感を持たれるケースもあります。
そんなときに、「スティーブ・ジョブスの最期の言葉で、僕は、世間から見れば成功者といえるだろう。でも病院のベッドの上で、動けない自分になった時、家族や友人との時間を大切すればよかった」と言っているよね。
と、有名人や歴史上の人物の言葉を引用しながら、言いたいことを伝えると
抵抗感なく相手は聞いてしまうのです。
寓話・逸話・物語などストーリーを使う
物語もメタファーとしてとても効果的です。ストーリーで伝えたいメッセージを置き換えるのです。相手がイメージしながら自由に五感を働かせてるので理解しやすいのです。
北風と太陽という話をご存知ですか?
北風は、旅人のマントを強風を吹きかけて、無理無理はぎ取ろうとしましたよね。
風あたりが強くなるほど、旅人は、ギュッとマントをしっかりと脱げないようにしました。
太陽は、暖かく光を与えることで、旅人は自分からマントを脱ぎました。
→この物語を伝えることで、
恐怖を与えて人材育成するより、暖かい言葉やコミュニケーションで、心を開く方法が有効ですよ、と伝えてることができます。
なお、物語を使ったメタファは、人によって受け取り方や理解が変わることもあります。
その人の受け取りやすい解釈に変わるので、メッセージが受け取りやすくなります。
同じ物語を引用しても、多少ひとによって、解釈が変わることもあります。
これもまた面白いですよね。
メタファーは、講師やリーダーは必須です!
わたしは、講演や研修をするプロの講師です。大勢の人の前で、話をするときに、「メタファー」を必ず取り入れています。
リピート率96%という、人気セミナー講師になれたのも、
このメタファの作り方がうまいからともいえます。
セミナー講師はもちろんですが、
講演会で有名人が来たのに、飽きてしまって眠くなるなんていうこともよく聞く話です。
話す内容やネタは素晴らしいものをもっていても、
伝える技術がないと、相手に伝わらないのです。
もったいないですよね。
ですので、社長、リーダー、管理職、社内研修講師、講演家、セミナー講師、教師、
あらゆる場面で、人前で話す機会のある人は、
メタファを効果的につくることが必須です。
自分で創れないときは、専門家にコンサルティングを依頼して、
話す内容をしっかりと整えたほうが、長く活躍できるのでお勧めです。
自身の体験談も物語でスト―リー性が、相手には魅力的に映ります。
これも、「メタファー」として、ぜひ活用してくださいね。
ホームページに掲載するプロフィールも、
物語にして伝えるのも一つの方法です。相手に伝わりやすいです。
メタファーを上手に作るコツ
メタファーを考えるときは、よくある話題や多くの人があてはまる普段の出来事を題材にするのがコツです。
伝えたいことと、メタファにしたたとえ話が、ズレていると、
メタファ(例え話)を使った効果がありません。
ですので、伝えたい内容と、メタファがぴったりと合っていることが大事ですよ。
- 伝えたいこと~メッセージ
- 相手に身近な場面やケースを選ぶ
- 五感でイメージをしながら、伝える
メタファがより効果的になるコツ
「メタファー」は、物語でたとえ話を創っていくような手法です。
このときに、伝え方の表現にもコツがあります。
人の意識は繋がっています。
講演や研修、セミナーで言葉で伝えていく場面では、
人の意識(潜在意識)をどのように動かしていくかで、人気講師になる人とそうでない人に分かれていきます。
イメージングの手法を、講師の仕事で取り入れているので、
大勢の人が集まる講演会場でも
人の心を惹きつけ、最後まで夢中で話を聴いてしまう、
という状況を創り出せるのです。
メタファの技術は、講師には重要な技術となります。
社長や、管理職の方は、朝礼のネタを仕込むときに、メタファーを取り入れてみてください。伝えたいことやわかってほしいことが、伝わりますよ。